過払い金請求

債務整理の1つ、過払い金の請求について解説します。

過払い金の請求とは

レクチャーする弁護士のイメージ画像

過払い金の請求とは、今までの返済額が法定金利込みの借金総額を超えている場合に、払い過ぎた分を請求する手続きのことです。

返済途中であっても、過払い金が発生していれば手続きをすることができます。

また、法定金利で計算して借金が残っている状態でも、不当な高金利で返済を行っている場合は返済額を減らすことが可能です。ただ、借金の返済を行っていたからといって必ずしも過払い金が発生しているわけではありません。ここにはグレーゾーン金利と呼ばれるものが大きく関係しています。

古くからある消費者金融やクレジットカード会社の中には利息制限法の上限を超える金利を設定しているところがありました。

上限を超えていたとしても出資法の上限金利さえ超えていなければ法的に罰せられなかったためです。 この利息制限法を超えているものの出資法の上限内で設定された金利のことをグレーゾーン金利といいます。返済を行っていた借金の金利がグレーゾーン金利に設定されていた場合、利息制限法で計算し直すと上限金利を超えていた分が過払い金として戻ってくる可能性があるのです。

過去に借り入れを行っていたけれど自分には関係のない話だと思っている方も多いようですが、実は過払い金の対象者は1,000万人以上とまで言われています。 現在借金に苦しんで首が回らない状態になっている方の中にも、過払い金を計算してみるともう何年も昔に実は完済していた!という方もいるのです。

このようなケースでは更に過払い金として数十万円が戻って来るケースも珍しくありません。

現在は法が改正され、グレーゾーンは撤廃されていますが、法律が改正される2010年までの間に5年以上借り入れを行っていた方は過払い金が発生している可能性があります。 特に、29%前後の高い金利で長期間の借り入れを行っていた方は過払い金が発生している可能性が非常に高いといえるでしょう。

実際に過払い金請求を行う際には過去の取引履歴などを調べて細かい計算を行わなければならないため、個人で行うのは非常に難しいです。間違わずに請求するためにも専門家に頼みましょう。

債務整理問題に強い名古屋の法律・弁護士事務所を
一覧で紹介しています

過払い金を請求するメリット・デメリット

過払い金請求の大きなメリットは、払い過ぎた金額が戻ってくること。また、返済途中であるなら、借金をなくせることです。

過払い金の請求は、ほかの債務整理の手続きと違って、信用情報にキズが付くこともありません。借り入れも、クレジットカードを作ることも制限されないのです。しかし、注意しておかなければならないことがあります。現在、まだ借金を返済中の会社に対して過払い金請求を行い、借金が残ってしまったようなケースではブラックリストに載る形になるのです。

この場合、任意整理を含む過払い金請求という扱いになり、事故情報が登録されます。現在借り入れを行っている会社に過払い金請求をするとしても、過払い分で借金がゼロになれば事故情報が登録されることはありません。 本当に過払い金が発生しているのか?ということを正確に判断するためにも実力のある弁護士にお願いをしてしっかり調べてもらいましょう。すべての会社の返済が終わっている状態で過払い金請求をしたとしてもブラックリストに載ることはありません。

一方デメリットは、「同じ金融業者からの借り入れができない」ということ。

それから、過払い金請求は自分で動かなければなりません。消費者金融などが過去の取引を調べて、「過払い金が発生していたのでお返しします」と返してくれることはないのです。 そのため、中には過払い金が発生しているのを知らずに損をしている方がたくさんいます。

また、過払い金請求には時効があるので注意しましょう。取引が終了してから10年間が経過している場合、すでに時効を迎えているので過払い金が発生していても請求はできません。 もう一つデメリットとして挙げられるのが、過払い金の対象にはなっているものの、請求ができないケースがあるということ。これは、該当する消費者金融がすでに倒産している場合です。

現在、法律事務所のテレビCMなどでも頻繁に過払い金の問題が取り上げられています。そのため、法律に全く興味がない方でも「過払い金」という言葉は聞いたことがあるでしょう。 過払い金が広く知られるようになり、過去に高金利の消費者金融から借り入れを行っていた方が実際にたくさんの過払い金を取り戻すことに成功しており、これによりいくつもの消費者金融が倒産に追いやられました。

倒産していれば請求はできないため、泣き寝入り状態になっている方もいます。過払い金発生の可能性がある方は早めに法律事務所に相談しましょう。得られるメリットに対してデメリットが小さいため、もし少しでも心当たりがあるなら、司法書士や弁護士といった専門家に相談してみることをおすすめします。

手続きの流れ

続いて、過払い金請求の手続きの流れを見ていきましょう。

  1. 受任通知…依頼した弁護士事務所・司法書士事務所から、相手方の金融会社に受任通知が送られます。この時点で、金融会社からの請求はストップします。
  2. 法定金利への再計算…金融会社から提示された明細等から、改めて法定金利で返済額を再計算してもらいます。
  3. 返還請求…過払い金が発生しているようなら、過払い金請求書を発送してもらいます。
  4. 返還…過払い金が返ってきます。

過払い金の請求に掛かる費用・期間

過払い金の請求に掛かる費用は、案件により違ってきます。ただ、ほとんどの事務所は、返還された中から20%、というような形で料金設定をしています。

必要な期間も、相手方の金融会社が請求に素直に応じてくれるかどうかで変わってきます。

過払い金請求は、司法書士・弁護士、どちらにも依頼できますが、司法書士の場合は扱える案件の金額に制限があります。金融会社とのやり取りのことも考えると、まずは弁護士に相談するのが、無難な選択と言えるでしょう。

過払い金請求の参考例

残0円から過払い金返還額100万円

消費者金融4社から借り入れを行い、すべて完済をしていたケース。完済していても、もちろん過払い金請求をして返還してもらうことは可能です。

計算の結果、過払い金は150万円。その中から過払い金請求をおこなった弁護士事務所への報酬を差し引いて、100万円が返還されました。今まで払ったままで終わっていた借金も、もしかして払いすぎていたかもしれない…と手続きを始めたパターンです。

残0円から過払い金返還額10万円

クレジットカード会社からの借り入れをしていたことがあり、高い金利を支払っていたことがありました。ただし、借り入れをしていた総額は30万円程度。それぐらいの借り入れだと過払い金は返還されないのでは…と思う人も多いのですが、実は30万円程度の借り入れでも過払い金が10万円返還された、というパターンです。

高額ではないとしても、もしかして…と過払い金請求をしてみることで、返還されるかもしれません。

残50万円から過払い金返還額0円

過払い金返還は、お金が戻ってきて初めて返還されたという気になるものですが、返還はされなかったとしても借金が0円になる…というのであれば、過払い請求をしてみる価値は十分にあります。

4社からの借り入れを行い、その後1社からの借り入れはまだ50万円ほど残っているような状態で請求をしたところ、残っていた借金が0円になった、というパターンです。これから払う借金は払わなくてもいい借金だったと考えると、早めに過払い請求をして支払いをなくすことで。返済しなくてはいけないというストレスからも解消されます。

様々なケースがあり、状況によってどんな方法が適切かは異なります。

では、過払い金請求をしてお金が戻ってくる、借金が大幅に減る…というのはなぜなのか、知っていますか?それは、利息には上限が設けられているからです。

(利息の制限) 第1条 金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。 一 元本の額が10万円未満の場合 年2割 二 元本の額が10万円以上100万円未満の場合 年1割8分 三 元本の額が100万円以上の場合 年1割5分

出典: 利息制限法

こちらが利息制限法で定められている利息の制限です。一方で、出資法の金利というものも注意しなくてはいけません。実は、少し前まで話題になっていた「グレーゾーン金利」に深く関係しています。そのグレーゾーン金利についてもご紹介します。

(1) 利息制限法の上限金利(超過すると民事上無効):貸付額に応じ15%~20% (2) 出資法の上限金利(超過すると刑事罰):改正前は29.2%

出典: 金融庁

お金を借りたときには発生する金利ですが、以前はこの2つの上限金利が混在していました。利息制限法の金利は超えているけれど、出資法の金利は超えていない…その間をグレーゾーン金利と呼んでいたのは知っていますか?これはどうしてかというと、一定の条件を満たせば、利息制限法の金利は超えていても出資法の金利を超えていない分は認められていたからです。しかし、このグレーゾーン金利が問題となり、2010年6月18日から出資法の上限金利も20%と引き下げられたため、20%以上を超える場合は民事上無効、そして刑事罰の対象にもなります。

こういったことが行われ、最近は適正な利息・金利で借り入れができるようになっていますが、長きにわたって借り入れをしていた場合は、以前高い利息・金利でお金を借りていた可能性があります。そういった可能性を考え、過払い金請求をしてみてはどうでしょうか。

参考例のように、どのようなケースでも過払い金が返還される可能性があります。

債務整理に強い法律事務所は?【名古屋編】